初期研修医の声
内科研修医
兵庫医大出身の1年目研修医です。今回は赤穂市民病院での内科ローテーションや日々の研修内容についてお伝えしたと思います。
8:30~9:00 カンファレンス
前日に入院した患者さんについて発表し、情報を共有します。治療方針についても話し合います。研修医も担当患者について発表し、フィードバックをいただけます。
9:00 回診
15:30~18:00(毎週水曜日)カンファレンス、勉強会
入院患者さんの経過など発表し、今後の治療方針を話し合います。わからないことなど、上級医にどんどん質問することができます。
有年診療所
普段は担当患者の回診を中心に、CV挿入、胸腔穿刺、腰椎穿刺などの手技を指導医の指導の下実施しています。患者さんの治療方針を主体的に考えることを求められますが、指導医から丁寧にフィードバックやアドバイスを頂けるので非常に有意義な研修になっています。また学会発表などのアカデミックな活動も積極的にさせていただける雰囲気があり、医師として総合的な実力が育める研修となっています。
循環器内科研修医
研修医1年目、香川大学出身です。整形外科を志望しています。 今回は循環器内科ローテについて紹介させていただきます。
8:00 カンファレンス
循環器研修医の一日は朝のカンファレンスから始まります。 研修医も担当患者さんについて発表します。しっかりと事前に準備しておきます。
9:00 カテーテル検査、治療
カンファレンス後はカテーテル室に出向き、検査や治療に研修医も入らせていただきます。
15:00~ 回診
終わったら次は回診です。 担当患者さんには毎日会いに行き、経過をチェックします。信頼関係を築くことで得られる情報もあります。 患者から直接得た情報や検査結果などをカルテに記載します。
16:00~ 超音波検査
カンファレンス後はカテーテル室に出向き、検査や治療に研修医も入らせていただきます。
17:00~ 夕方カンファレンス
今後のカテーテル予定や入院患者の治療方針などについて話し合います。
消化器内科研修医
8:00~ 病棟回診
病院に来たらまず病棟回診をしています。その後、カルテ記載や薬の処方を行います。研修医が主体となって病棟管理をさせてもらえるので、とても勉強になります。
9:00 上部消化管内視鏡
9時からは上部内視鏡検査を見学しに行きます。上級医の先生が丁寧に説明してくださいます。見学に行っていると1年目でも実際にカメラを持つことができます。
13:00~ 下部消化管内視鏡、各種検査
午後からは下部内視鏡やその他の検査を行っています。ERCPやTACE、RFAがある際には介助をする機会もあります。
17:00~ カンファレンス
火曜日は消化器内科と外科合同で、水曜日は消化器内科だけでカンファレンスがあります。内視鏡やエコーの所見を見直したり、相談症例について話し合ったりしています。
呼吸器科研修医
神戸大学出身の研修医1年目です。将来は内科系を志望しています。
8:20~ 回診、病棟業務
回診の様子です。研修医自ら問診や身体診察を行います。患者さんの話をよく聞き、細かな変化がないか注意しています。カルテ記載や各種検査オーダーも行います。
12:00~ 気管支鏡検査、胸腔鏡検査
気管支鏡検査では、生検などの手技を間近で見ることができます。術者の補助もさせていただけます。
胸腔鏡下検査では、第一助手として手技を一部させていただくこともできます。
15:00~ 回診、病棟業務
研修医も病棟業務に積極的に参加します。また、治療方針について主治医と意見交換することもあります。
外科研修医
8:00~ 抄読会
英語論文の抄読会をしています。最新の知見を得ることができます。
9:00~ オペ
オペの様子です。術野に入りカメラ持ちや縫合をします。
14:00~ 外科カンファレンス
15:00~ 回診
回診の様子です。処置をすることも。
整形外科研修医
8:20~ 病棟業務
当院ではカンファはありません。朝は担当患者さんの回診をし、術後の患者さんであれば経過や創部の確認を行い、問題があれば上級医に相談します。
9:00 外来見学
手術が無い時には上級医の先生の外来を見学します。骨折に合わせたギプスシーネの固定方法や膝関節穿刺など手技を学びます。
13:00~ 手術
日によって手術内容は様々です。多くは大腿骨近位部骨折などの外傷ですが、肘部管症候群や変形性膝関節症など外傷以外に対する手術もあります。
研修医であれば、大腿骨近位部骨折の手術においてγ-nailの挿入などを手伝わせていただくこともあります。自分で考えて手を動かすため足の動き、筋肉の走行など解剖の理解がより一層深まるなど勉強になります。
16:00~ 病棟業務&外傷救急
手術が終わって時間があればカルテ記載など病棟業務をこなします。どのデバイスを使うのかなど手術計画を立てたり、翌日手術の患者さんとそのご家族へのICを行ったりします。
また、救急搬送で骨折疑いなどの外傷患者さんがいれば対応に駆けつけます。どのように骨折を診断し、どのような手術を行うのか一連の思考の流れを経験できます。
整形外科ローテーションでは、救急外来で研修医が必ず遭遇する骨折外傷への初期対応を学べるのはもちろん、手術に入り実際の筋肉・骨を見ることで骨折がどうなっているかイメージが湧き例え整形外科に将来進まずともその後の医師生活に役立つ学びを得ることができます。
泌尿器科研修医
2年目の研修プログラムでは1年目に選べない診療科も選ぶことができます。私は将来の志望科でもある泌尿器科を選択しました。
赤穂市民病院はハイボリュームセンターではないため腎臓摘出のような大きな手術はほとんどありません。ですが、普段の外来でのエコー検査や膀胱鏡検査も自分の手で経験することができます。膀胱腫瘍や尿路結石の手術では実際に執刀させていただくこともあります。もちろん手術をする際は先生方の指導やフィードバックがあるので学びが多くあります。自分が実際に手術を行うとなると緊張感もあり勉強にも身が入るので充実した研修を行うことができます。
泌尿器科の先生方やスタッフ同士の仲もよく、仕事で困ったことがあればすぐに相談できスムーズに研修を行うことができます。スタッフ同士での飲み会も定期的にあるので楽しい研修生活を過ごせます!
耳鼻咽喉科研修医
8:20~ 病棟業務
1日の始まりは病棟回診からです。入院患者さんの様子を見に行き、創部の状態を確認したり、ドレーンの抜去や抜糸をしたりします。
8:50~ 外来見学
上級医の外来見学をします。研修医もファイバースコープを使用して、鼻腔や声帯の観察をします。聴力検査やめまい検査、嚥下機能評価なども行います。
12:00~ 手術
月曜日と火曜日が手術日です。副鼻腔手術や鼓室形成術から甲状腺摘出手術まで、頭頚部に関わる幅広い手術をしています。
15:00~ 甲状腺エコー
水曜日に甲状腺エコー検査を行います。悪性腫瘍などが疑われる際は、超音波ガイド下穿刺吸引細胞診を行います。
17:00~ 嚥下機能カンファレンス
STさんと、嚥下内視鏡検査や造影検査の結果を供覧しながら、患者さんの嚥下機能に関して話し合います。
麻酔科研修医
8:20~ 前日手術の術後回診
前日に手術のあった患者さんの様子を見に行きます。術後変化などあればカルテに記載します。
8:30~ 手術前準備
手術前に麻酔に使用する薬剤などの準備をします。
9:00~17:00 麻酔
月曜日と火曜日が手術日です。副鼻腔手術や鼓室形成術から甲状腺摘出手術まで、頭頚部に関わる幅広い手術をしています。
救急科研修医
初期研修医1年目です。生まれは兵庫県で鳥取大学を卒業して赤穂市民病院で研修させていただいています。
私からは救急科の紹介をさせていただきます。
当院は赤穂市の2次救急を担っており、脳梗塞から尿路感染症まで様々な疾患を診ることができます。研修医の仕事は診察の他に採血、ルート確保、導尿などの基本的な手技に加えて、ベッドサイドエコーのような簡単な検査も行います。
また当院は他病院と比べて特別症例数が多いわけではないため一つの症例を最後まで診ることができ、臨床診療の流れを身につけることができます。
また診療後に指導医からのフィードバックを受けることができ充実した研修を送っています。
上級医と相談する様子
診察の様子
腹部超音波検査の様子
小児科研修医
赤穂市民病院では初期研修2年目で小児科研修を行っています。救急外来でもよくみるウイルス感染症や気管支喘息などの小児科疾患をはじめ、アレルギー、発達、内分泌など様々な症例を経験できます。小児科の先生も指導に熱心で、外来見学の間にも様々な知識をご教授いただけます。また病棟管理で分からないことがあっても、上級医の先生に気軽に相談できるので、安心して研修を行うことができると思います。
小児科を将来志す研修医にとっても、またそうではない人にとっても素晴らしい経験が積める1ヶ月となっていると思いますので、是非赤穂市民病院での研修をお考えください。
地域医療研修 沖縄もとぶ野毛病院
当院では、地域医療研修の一環として沖縄県国頭郡にある「もとぶ野毛病院」での研修が1か月程あります。病院は美ら海水族館の近くにあり、美しい海と山に囲まれ、県内有数のリゾートホテルが数多く建っています。
他の病院からの研修医とともに、病棟管理や外来・訪問診療をします。急性期病院と異なり、マンパワーを含めた限られた医療資源のなかで検査・治療をどこまで行うのか判断するのが非常に難しかったです。
同時に、高齢化が進む現代において、幅広くみれる総合診療科・内科医の必要性を身に染みて感じました。この研修を通して得た知識や技術は、今後の臨床に必ず活きると感じました。
最後に沖縄の魅力を伝えようと思います。勤務後や休日には、エメラルドビーチで夕日をみたり、世界遺産・離島めぐりをしたり、ダイビングをしたりと、沖縄でしか味わえない貴重な経験ができました。皆さんも、沖縄もとぶ野毛病院で研修しみませんか。
産婦人科研修医 公立宍粟総合病院
初期研修医2年次に当院では、臨床研修プログラムの一環として産婦人科研修を赤穂中央病院または宍粟総合病院での研修を行なっています。宍粟総合病院での研修は今年度から始まりました。
研修内容は、入院患者の回診から始まり、産婦人科外来、また週に3回の手術日に腹腔鏡下の子宮全摘、付属機切除等の手術の第一第二助手に付くことが主です。周辺地域に産婦人科診療を行うところがないため、多くの患者様が受診されていました。そのためマンパワーが足りない部分もあり、外部研修生である自分であっても積極的に手技への参加が叶いました。
外科を専攻しようと考えている自分にとっては骨盤内の解剖を学ぶことができる、とても有意義な時間でした。お産の件数もある程度あり、帝王切開も経験することが出来、充実した研修を送れました。
また業務終了後は、上級医の先生によく食事に連れて行ってもらいました。外部研修ではその地域での美味しい食事も一つの魅力ですね。
精神科研修医 赤穂仁泉病院
初期研修2年目では必修研修プログラムの1つとして精神科の研修があり、赤穂市民病院では赤穂仁泉病院で精神科研修を行います。
精神科研修での1日の流れとしては午前中は先生の外来を見学し必要な患者さんへは薬の処方を行います。午後は病棟の入院患者さんの診察を行います。入院患者の担当をあててくださるので疾患ごとに深い知識を学ぶことができます。
それ以外でもデイケアや作業所、心理検査、訪問診療などにも参加させていただき、精神診療について学ぶ機会が多くあります。精神科診療では普段の内科や外科での研修とは異なり、使用する薬剤も特有のものが多かったり、診察の際も戸惑うこともありますが先生方が優しく指導してくださるので楽しく研修ができます。
外部での研修ではありますが、赤穂市民病院からも近く出勤時間も早くないため外部研修だからといって普段の生活スタイルを大きく崩すことはないので安心です。
産婦人科研修医 赤穂中央病院
2年間の初期研修において必修である産婦人科研修のうち、赤穂中央病院での研修について紹介します。
赤穂中央病院は、同じ市内の二次救急指定病院で病床数は265床程の規模の病院です。
研修内容は、主に①外来見学②手術見学③経腟分娩見学です。
①について、午前は産婦人科の先生方の診察を見学します。産科・婦人科両方の外来を見学できます。見学だけではなく、先生方に教わりながら、胎児エコーで児頭大横径・腹囲・大腿骨長の測定を行ったりします。実際にもぞもぞと動いている胎児を感じて癒される時間です。
②について、午後に予定手術が組まれていることが多く、研修医も助手として参加します。手術内容は、帝王切開・子宮全摘術・子宮内掻爬術等です。先生の監督のもと、腰椎麻酔をしたりもします。
③について、外来や手術の合間に経腟分娩があれば、その見学をします。大学病院の産婦人科の実習では帝王切開が多く、意外と経腟分娩を見学する機会がなかったので、貴重な経験となりました。
以上が主な研修内容です。先生方は、気さくでこちらの質問に快く答えてくださったり外来合間にも教えて下さる方ばかりで、外病院の研修ということで少し不安があるかもしれませんが、十分スムーズに問題なく研修が行えると思います。
学会発表
初期研修医2年目
N先生
■医学生・研修医・専攻医の日本内科学会ことはじめ2023東京
「自己免疫性溶血性貧血・好酸球性心筋障害を合併した好酸球増多症候群の1例」
■第24回 神戸大学循環器内科 研修医勉強会
「失神を主訴とし重症気管支喘息に合併した、冠攣縮性狭心症(VSA)を非侵襲的に診断した1例」
神戸大学研修医勉強会で優秀賞を頂きました。
A先生
■第117回日本肺癌学会関西支部学術集会
「CTガイド下生検で診断した胸膜直下で肋骨の裏側に位置する長径11㎜の肺腺癌の1例」
初めての学会発表でした。発表内容やスライド作り等、先生に甘えっぱなしでした。
当日の発表や質疑応答は緊張しましたが、なんとか無事終えることができ、今後に活きる
経験となりました。
■第240回日本内科学会近畿地方会 若手奨励賞の部
「5q欠損型骨髄異形成症候群に伴う輸血後鉄過剰症にて心不全を呈した1例」
発表内容・構成・考察を自分で考えて作成し、先生方にアドバイスをいただきながら完成
させていきました。まだまだ未熟な部分も多い発表で、洗練された発表の数々の中、残念
ながら受賞には至りませんでしたが、前回よりも少し成長できた気がします。
T先生
■第100回日本呼吸器科学会近畿地方会
「急速に進行したレジオネラ肺炎の一例」
大阪で行われた日本呼吸器学会近畿地方会に参加しました。原稿なしで発表せねばならず、本番はもちろん準備の過程で非常に勉強になりました。
M先生
■第100回日本呼吸器科学会近畿地方会
「胸壁脂肪種の1例」
初めての学会発表でしたが、S先生にご指導いただいたおかげで、無事に発表を終えることができました。研修医1年目に貴重な経験ができました。発表後は、O先生・T先生とサイゼリヤで慰労会をしました。
N先生
「肺炎を契機に発見された左横隔神経麻痺の1例」
初めての学会発表で緊張しましたが、他の先生方の発表も聞くことができ、大変有意義な経験でした。
「IgA腎症を発症した成人ダウン症候群」
2度目の発表でもあり前回より緊張せずに望めました。質疑応答もスムーズにでき成長を感じることができました。
初期研修医1年目
I先生
■第101回日本呼吸器学会近畿地方会/第131回日本結核・非結核性抗酸菌症学会近畿支部学会
「High attenuation mucus(HAM)を認めた気管支喘息症状を伴わないアレルギー性気管支肺アスペルギルス症の一例」
機会があれば学会で発表できます。スライド作り、プレゼンの仕方など様々なことが学べます。
S先生
■日本皮膚科学会西部支部学術大会
「獣肉アレルギー、カレイの卵によるアナフィラキシーについて」
沖縄で行われた、日本皮膚科学会に参加しました。初めての発表でしたが、先生の手厚いサポートもあり、安心して臨めます。機会があればぜひ挑戦してみてください。
T先生
■皮膚科感染症サマースクール
「獣肉アレルギー、カレイの卵によるアナフィラキシーについて」
1年目の5月に滋賀で開催された皮膚科の専攻医向け勉強会に連れて行って頂きました。
皮膚科の先生方と沢山お話しさせていただく機会があり、将来の進路の一つとして皮膚科も考えている私としては、大変貴重な経験をさせていただくことができました。
その他の活動
■第11回阪神心血管セミナー
循環器に関する病院対抗クイズ大会が毎年開催されています。去年はM先生・N先生が参加し、見事優勝しました!赤穂市民病院は3連覇中です。
■BLS講習会
研修医2年目は全員受講終了
■産業医資格
夏季短期集中講習を利用して産業医を取得された先生もいます。